着物と季節の関係性
2017.03.29

着物を着ている女性街を行く学生達が、6月に入ると目にも眩しい制服となる…そんな衣替えを見て、季節を感じる方も多いのではないでしょうか。この衣替えは、古くは平安時代から始まったと言われていて、四季の移り変わりがはっきりしている日本では、なくてはならない習慣の一つです。特に、着物では衣替えに細かいしきたりがあります。「ちょっと知っていれば、格上の着こなしが出来る」そんな着物の衣替えに付いて、お知らせしましょう。
季節の着物の種類ですが、着物は大きく3種類に分かれます。まずは袷(あわせ)といって、裏地もきちんと付けた着物。半年以上はこの袷を着るのことになりますから、普通に「着物」と言えば、袷を意味するのが一般的です。その次に単衣(ひとえ)と言って、裏地を付けないで仕立てる着物になります。生地は袷と同じ品で大丈夫ですが、仕立て方が違うのです。「裏地を付けないだけなら、着ていても袷か単衣か分からないから、季節を気にしなくて大丈夫」と思う方もいらっしゃるかも知れません。でも、袖や裾回し(八掛け)など、見る人が見れば、袷か単衣か一目瞭然なのです。季節を無視した着付けは、恥をかきかねませんからご注意を。そして、薄物。裏地を付けませんから、「単衣」の一種と言う方もいらっしゃいます。ただし、袷などと生地そのものが違い、透け感のある涼しそうな素材を使いますから、単に「単衣」と言うだけでなく「薄物」と呼びます。具体的には、「絽」「紗」「麻」などです。これは、パッと見た瞬間に季節のものかどうか分かりますから、お洒落な方には気が抜けない着物と言って良いでしょう。
衣替えの時期ですが、一昔前は、単衣は6月から、7月と8月といった盛夏は薄物、9月に再び単衣を着て、それ以外は袷と言われてきました。ただし近年は、温暖化の影響もあり暑さが前倒しとなってきていますから(地域によっても変わりますが)5月のゴールデンウィークを過ぎたら、単衣を着ても何の問題もないでしょう。また、着物は「季節の先取り」が、粋とも言われています。特に暑い年なら、4月の終わりに単衣を着てもOKですし、寒い年なら9月に袷を着ても大丈夫です。ただし、9月に入っても薄物を着ているとか10月なのに単衣というのは、季節を無視している印象があるので、事情がない限り避けた方が良いでしょう。
季節の着物や小物に困ったらどうすればよいのでしょうか。着物は、実際の季節よりも早めに店頭販売されます。ですから「急に着物で出かけることになったけれど、今の季節に合う着物がない」と思って呉服屋さんに行っても、お目当ての着物が店頭にない場合も多々あるのです。そんな時の強い味方は、通販サイト。何と言っても品数が豊富ですから、着物や帯、帯揚げ等の小物もきっと見つかるハズです。季節の着物に困ったら、まずは通販ショップの販売コーナーを検索してみましょう。
季節の装いは、種類も細かく分かれていて、着られる時期も限られて大変です。せっかく揃えても、年に1回着るか着ないか…そんな場合もあるでしょう。でも、だからこそ季節に合わせた着物姿はお洒落と言えます。ちょっとしたお出かけでも着物姿は目立ちますから、ぜひ季節にあったお洒落を楽しんでください。

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